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第22回バイク買取販売雑学講座

皆さんこんにちは!

バイクショップTrace、更新担当の中西です。

 

~バイク点検&保管ガイド~

 

11月に入ると、オートバイの走行頻度が徐々に下がってくるライダーが増えてきます。そんな時期だからこそ、 バイクを“休ませる前”のメンテナンス がとても重要です。今回は、バイクショップ視点で「点検・保管・来シーズンまでのコンディション維持」にフォーカスして解説します。

1. 走行ラストスパートから保管へ:チェックリスト

ショップでは、お客様のバイクを“シーズン終了後の保全作業”として受け入れるケースが増えます。以下は受け入れ時に使えるチェックリスト項目です。

  • エンジンオイル量・汚れ・金属片の有無

  • 冷却水レベル・凍結防止剤の有無(冬長期保管時)

  • バッテリー電圧・接続端子・液量(液式の場合)

  • タイヤ空気圧・トレッド残・ひび割れ・サイドウォールの状態

  • ブレーキパッド残・ローターローター/ディスクの錆・キャリパー固着

  • チェーン・スプロケットの摩耗・給油・張り調整

  • 燃料系:タンク錆・古燃料の残存・ドレン確認

  • 電装系:ヘッドライト・テール・ウインカー・ホーン・ETC等の動作確認

  • 車体下部・フレーム・マフラーの錆・腐食・固定ボルトの緩み

ショップではこれらを受け入れ記録として残し、「冬期整備コース」として設定すると顧客の安心にも繋がります。

2. 長期保管中のリスクと対策

バイクを数週間〜数カ月動かさないというケースでは、以下のようなリスクがあります。

  • バッテリーの自然放電・サルフェーション

  • タイヤのフラットスポット・硬化・空気圧低下

  • 燃料の劣化・腐敗混入・水分混入

  • 油脂類(オイル・ギヤオイル・ブレーキフルード)の劣化・分水

  • 結露により電装系に腐食・接触不良が生じる

  • チェーン・リンク部の錆、スプロケットピンの固着

対策として、ショップとしてお客様に提案できるものは:

  • バッテリーは浮充電器に繋ぎ貸し出し or 預かり充電

  • タイヤはスタンドアップ保管 or 空気圧+10%で保管

  • 燃料タンクは満タン+燃料安定剤添加で水分侵入を防ぐ

  • オイル・ギヤオイル・ブレーキフルードを交換時期なら先行交換

  • 車体カバーは防湿型、結露防止にシリカゲル同梱または除湿庫

  • 保管前に簡易洗車・チェーン清掃給油・下部洗浄を実施

ショップブログに「保管前の5分チェック」などを動画または写真付きで紹介すると、顧客の“自分でできる”意欲も高まります。

3. 来シーズンに向けた先行準備と販促提案

11月はサービスだけでなく、 来シーズン販促の仕込み にも好機です。ショップ視点では以下を活用できます。

  • 冬期整備パッケージの提案(例:冬眠準備+春先保証)

  • ギフト券・早期予約特典(春先オイル交換・タイヤ交換の前払い予約)

  • SNSで「冬でもバイク好きありがとうキャンペーン」展開

  • 新モデル発表準備+試乗会予告(春先に向けて)

  • アクセサリー/防寒グッズ・整備セットの紹介

特に「冬でも大丈夫・安心して預けられます」というメッセージを打ち出すことで、ライダーの“走らない期間”だからこそショップに近づく動機を作れます。

4. スタッフ視点・ショップ運営としてのポイント

ショップ側でも11月は動きが抑えめになる一方、裏側では整理整頓・在庫見直し・教育研修などを行いやすい月です。具体的には:

  • 展示車・在庫車の洗車・展示整備

  • 見込み顧客データ整理・来春追客リスト作成

  • スタッフ研修(冬期保管整備・サービス工場の洗い出し)

  • 店内什器・ディスプレイの冬仕様変更(防寒装備・ギフトコーナー)

  • 周辺店(車・アウトドア)とのコラボ企画検討

こうした準備をブログで“ショップの裏側”として発信すると、顧客に「信頼できる店」という印象を与えられます。

5. まとめ:11月の“静かな動き”が来春の“爆発”を生む

11月は走るライダーには一見“静かな月”に映るかもしれませんが、バイクショップにとっては 来シーズンに向けた仕込みの月。整備・保管・情報発信・販促準備…この動きを丁寧に行うことで、春先の忙しさを余裕を持って迎えられます。
ぜひ、ブログやSNSで“冬支度”をテーマにしたコンテンツを配信し、顧客との接点を維持しましょう。

 


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